同性愛者でいるってまさにこんな感じよね。:「しまなみ誰そ彼」
TRP2016の会場で第1話だけのサンプルが配られていたコミック。
同性愛者の高校生が主人公で、初っぱなから死のうとするんです。
クラスメイトにセクシャリティがバレたのが原因なんですけど。
何気なく読んで続きが気になったので、そのままAmazonで第1巻ポチりました。
今日届いて読みました。
そして、泣きました。。。
春子と早輝(さき)というビアンカップルが登場するんですけど、
二人にすごく感情移入しました。特に春子。
春子が廃屋の壁を壊して談話室を作ると決意するシーン、
壁が無くなってまぶしいくらいの光に包まれた部屋に二人が並んでいる。
何でだろう、ここで突然涙があふれてきました。
春子の気持ちが痛いほど分かる...
職場や実家で傷ついて、大切な人とのことも言えなくて
葛藤して、いつか社会が変わることだけをただ待とうとしている….
その壁を春子が、文字通りぶっ壊す象徴的なシーンでした。
やられました。
あと、冒頭の高校生の子が学校でさらされる差別や偏見もうまく描かれてました。
「おまえホモだろ」ってのと、「おまえがホモなんかじゃないって分かってるから」ってのと。
そして、彼が一番傷ついていたのは、ゲイバレを避けるために自分が言った「バカじゃねーのホモなんて。きもいわそんなの。」って言葉なんですよね。
個人的に絵が好み。そして広島弁もグッド。
第二巻が楽しみです。
同性愛者の人、同性愛者を理解したいと思っている人、同性愛者に偏見がある人、
すべての人に読んでもらいたいと思いました。
ちなみに「誰そ彼」で、だれそかれじゃなくて「たそがれ」って読むみたいですよ。