Dreams leaking from my queer brain.

ジョシが好きなジョシのブログ

牧村朝子さんの講演会に行ってきました。

 
12月20日に牧村朝子さんをゲストに迎えて開催された「日本Lばなし第8話」に行ってきました(❛ᴗ❛人)✧
 
とってもとっても良い会だったのでご紹介します。
 
 
※以下は一参加者の貧弱な記憶と個人的感想を織り交ぜてお送りします。ご紹介する内容は牧村さんや参加者の皆さんの意図とはズレてる可能性があります。ご了承くださいませぇ。
 
 
わたくし地方在住なのですが、まきむぅこと牧村朝子さんが日本に帰ってくると発表された頃このイベントの開催を知って、これは行きたい!と。
ファンとして会いたい・話を聞きたいという気持ちが半分、こういう勉強会のようなもの自体が地方では少ないので参加したいという気持ちが半分くらい。
この機会を逃すものかと予約開始直後に友人と2名分ばっちり予約しました。
 
東京ウィメンズプラザの会議室で行われた今回のイベント、定員の80名は事前予約で一杯とのこと(早めに予約して良かった)。
開場直後、席について一息してると、おや?・・・あの後ろ姿は・・・一番前の端っこの席にすでにご本人いらっしゃるじゃないですか(*゚ヮ゚*)
かわいいローファー?にパンツスタイル、白いシャツの上に緑のカーディガンを羽織ったカジュアルなスタイルでした。
 
 
どんどん人が集まり小さな会議室は満杯。なごやかな雰囲気で会は始まりました。
 
中央の椅子に移動しプロジェクタの前でまぶしそうにするまきむぅ….
まず司会の方と主催団体パフスクール代表ご挨拶。代表の沢部さんが牧村さんについて「あぁこんな方がいるんだ。新しい方が出ていらしたなと思った」というようなことをおっしゃっていて、共感。私もまきむぅを知ったときそう思いました!
 
 
「愛こそすべて」じゃないはずよ ~“同性婚”である前の、“結婚”のことを考える
というタイトルの通り、同性婚が話題になってきてるけど、そもそも結婚ってなんなのさ、ということを一回考えてみましょうよということで、
牧村さんからの「あなたにとって結婚ってなんですか?」という質問でスタート。
 
少しの沈黙の後続々と手が上がり、
「これから先、一生一緒にいるという約束」
「個人が消えて二人が一つとみなされること」
「家と家が結びついて色々めんどくさくなるもの」
「社会的に色々な権利が認められるようになること」
 
参加者が手をあげるたびにマイクを持ってそばに行き、ひざまずいて聞くまきむぅ。
 
 
少し話は脱線しますが、今回の講演を通じて牧村さんの聞く姿勢と言うのが印象的でした。
「私が先生、皆さんが生徒というのじゃなく、学級会のような感じで」「いつでも手をあげて発言してくださいね」と促し、手があがれば「うんうん」と頷きながら聞き、参加者の発言に関連して自分の意見は言うけれど決して人の意見を否定しない。
 
講演の中で、
  • 同性婚に反対と気軽に言えない雰囲気、同性婚反対というと差別主義者だ!と指さされる現状に違和感を覚える。そういう人に出会った時に(敵意をもって)否定するのは自分のためにもならないと思う。
  • フランスで同性婚賛成のデモに参加中、アパートから十字架の幕を垂らし反対する住民に対してデモ隊からキリスト教を馬鹿にするような叫びがあがった。その声はデモの先頭を歩く「同性婚に賛成するキリスト教団体」の人々に聞こえていたと思う。その様子を見て「うわぁ、つら!」と思った。同性婚反対の奴らを倒せ!オー!ではなくて、話し合いましょうよ。
  • 同性婚に反対する人の気持ちも分からなくも無い。異性愛者で現在の結婚制度で問題なくやっている人は、それが壊されるような、自分たちの平穏が乱されるような感じがするのではないか。
  • 実際に、同性パートナーシップに反対するデモをしていた団体にメールを送って「なんで反対なんですか」と聞いてみた。
などの話があり、自分と違う意見を持つ人も否定せずに、むしろ相手の気持ちを想像し思いをはせる人なんだなと。そして、無意識にと言うより「聞く」ということを強く意識しながら実践していらっしゃるのかなと感じました。そして、今回のテーマである結婚制度など、当たり前だと思っているものをいったん根本に立ち返って考えてみるという視点。こういうところが沢部さんもおっしゃっていた「新しい人」たる所以かなと思いました。
 
一方私は、自分と違う意見で納得できないものにはバカじゃないかとか思っちゃう方なので、その姿勢・視点は見習わなければと反省しました。例えば同性婚反対という人、選択的夫婦別姓反対という人とかに対してね。
私が相手をバカじゃないかと思っているとき、きっと相手も私をバカじゃないかと思っていて、そこでお互いに否定し合うだけでは何にも発展しないんですよね。
 
発展しないだけならまだしも、ちょっと大げさに言えば、お互いに否定し合って話し合わないことで生まれる無理解や誤解が現代の紛争や戦争や暴力を生んでいるんだと思います。
 
実際に話し合ってお互いに理解し合えるかというとまた別問題かもですが、その姿勢を捨ててはダメだなと思いました。
 
 
 
話は戻って、結婚ってどういうものだと思いますか?という質問について、参加者の方の中には結構否定的な意見の人が多くて少し驚きました。
結婚という制度そのものというより、結婚に関連して日本で否応なくついて回る家制度的なものや男尊女卑、結婚して一人前という社会的な空気についての意見も多かったかなという印象でした。
 
一方、牧村さんの答えは、
結婚はお互いに相手に責任を持ちますよ、というのを公式に(外部に)宣言すること。そしてそれに伴って、共に生きていくふたりに様々な権利が与えられる“行政お便利パッケージ”であると言うものでした。
 
例えば私が乗ってた船が沈んだ時、私の捜索費用どうするの?遺体は誰が引き取るの?
人は誰しも一人で生まれ一人で死んでいくけれども、時には一人で責任をとりきれないときもある。結婚は共に生きていくチームであると宣言することであると。
 
じゃあ、結婚が共に生きていくチームを組むことであるならば、結婚は①男女間のもの②恋愛している人たちのもの③二人の間のもの で無くてもいいのでは?
 
という展開でお話は続いていきました。
 
その後上記3点で具体的に困っている参加者の話をシェアし、
結婚にまつわる歴史の話へ。
 
この歴史の話も非常に印象的で、詳しくご紹介したいところですが、
牧村さんは1月に同性愛の歴史に関する本を出されるとのことで、
きっと今回の内容もしっかり盛り込まれているのではということで割愛。
 
その後も、まきむぅフォトアルバムがあり、
まきむぅへの質問コーナーがあり、
最後にサイン会があり、
盛りだくさんでした。
 
 
牧村さんは、聞くという姿勢に加えて自分の言葉で丁寧に語る人だなという印象でした。サイン会でもしっかり目を見て気さくにお話ししてくださり。(*゚ヮ゚*)
聡明で、自然体で、とってもかわいらしい、本当に魅力的な方でさらに大ファンになりました!(❛ᴗ❛人)✧
 
 
いやはや、本当に参加して良かった。
東京は遠いですが、また機会があれば参加したいですねぇ。
パフスクールの皆さんありがとうございました。
 
 

 

百合のリアル (星海社新書)

百合のリアル (星海社新書)